この記事では、東北新幹線「やまびこ・なすの」に安く乗るための、お得な割引きっぷ・格安チケットをご紹介します。どの方法が最も安いのか、自由席、指定席、グリーン車、グランクラスの場合の料金を徹底比較していきますので、旅行や出張のときのご参考になれば嬉しいです。
なおこの記事では多くの方が使えるチケットに絞ってご紹介していきます。有料会員限定の割引きっぷなどは、除外していますのでご注意ください。また特に表記のない箇所については、通常期における料金を表示します。新幹線宿泊パック・新幹線日帰りパックなどセット販売されるものは、内容を考慮した実質価格で表示します。株主優待割引など追加でチケットの購入が必要なものは、購入価格も考慮した実質価格で表示します。
東北新幹線「やまびこ・なすの」に安く乗る方法まとめ
東北新幹線「やまびこ・なすの」で利用できる、おすすめチケットを一覧でまとめました。ここからは、それぞれのチケットの特徴・内容について詳しくご紹介していきます!
宿泊するなら!「新幹線宿泊パック」
「新幹線宿泊パック」は、往復の新幹線と宿泊がセットになったお得な旅行プランです。通常、新幹線のきっぷとホテルを別々に予約するよりも、割引価格で利用できるのが大きなメリット。出張や観光など、さまざまなシーンで活用できます。
日帰りなら!「新幹線日帰りパック」
「新幹線日帰りパック」は、往復の新幹線と特典がセットになったお得な旅行プランです。朝に出発し、目的地で観光やビジネスを楽しんだ後、その日のうちに帰宅できるため、宿泊不要で手軽に利用できます。料金は通常の新幹線往復料金より割安で、ランチや観光施設の入場券などの特典が付く場合もあり、コストパフォーマンスの高いプランとなっています。
早期予約なら!「えきねっと(トクだ値)」
「えきねっと(トクだ値)」とは、JR東日本が提供するインターネット予約サービス「えきねっと」を利用して、新幹線のチケットを割引価格で購入できるお得な制度です。通常のきっぷよりも安く購入できるうえ、チケットレスでスマートに乗車できるため、旅行や出張で広く活用できます。
安くするなら!「株主優待割引券」
「株主優待割引券」とは、鉄道会社の株主に配布される特典の一つで、新幹線や在来線のきっぷを通常より安く購入できる割引券です。株主が直接利用することはもちろん、市場で売買されることもあり、株主でない一般の人でも金券ショップやフリマアプリなどで入手して利用できます。
週末なら!「週末パス」
「週末パス」は、JR東日本が発売している特別企画乗車券で、土日・祝日を利用してお得に鉄道旅行ができるフリーきっぷです。 JR東日本エリアの広範囲の路線が対象となり、新幹線や特急列車にも追加料金を支払うことで利用できます。東北・関東・甲信越・北陸エリアを自由に移動できるため、週末旅行や日帰り観光に最適なきっぷです。
学生なら!「学生割引乗車券」
「学生割引乗車券」とは、JR各社が提供する割引制度で、特定の条件を満たした学生が乗車券を割引価格で購入できる制度です。片道101km以上の長距離移動が対象で、新幹線や特急などの乗車券部分(運賃)が通常料金の2割引になります。特に帰省や旅行、就職活動などで活用できます。
当日購入なら!「新幹線eチケット」
「新幹線eチケット」は、JR東日本が提供するインターネット予約サービス「えきねっと」を利用して、新幹線のきっぷをチケットレスで購入できる便利なサービスです。 紙のきっぷを発券する必要がなく、交通系ICカードを改札機にタッチするだけで乗車できるため、スムーズな移動が可能になります。料金は通常料金から200円引きになります。
どのチケットが最も安い?区間別の料金ランキング
ここまで、東北新幹線「やまびこ・なすの」で使えるおすすめのチケットをご紹介して来ましたが、どのチケットが最も安いのでしょうか?実質的な片道料金で、東京駅から福島駅・仙台駅の区間料金を比較して、最安値のチケットを検証します。
東京駅→福島駅
普通車自由席
普通車指定席
サービス名 | 片道料金 |
【1位】新幹線日帰りパック | 5,550円※2 |
【2位】新幹線宿泊パック | 5,700円※1 |
【3位】えきねっと(トクだ値14) | 6,220円 |
【4位】えきねっと(トクだ値1) | 8,010円 |
【5位】学生割引乗車券 | 8,140円 |
【6位】週末パス | 8,710円※4 |
【7位】新幹線eチケット | 8,910円 |
グリーン車
グランクラス
東京駅→仙台駅
普通車自由席
普通車指定席
サービス名 | 片道料金 |
【1位】新幹線日帰りパック | 6,250円※2 |
【2位】新幹線宿泊パック | 6,820円※1 |
【3位】えきねっと(トクだ値14) | 7,610円 |
【4位】週末パス | 9,480円※4 |
【5位】えきねっと(トクだ値1) | 9,790円 |
【6位】学生割引乗車券 | 9,880円 |
【7位】株主優待割引券 | 10,650円※3 |
【8位】新幹線eチケット | 10,890円 |
グリーン車
グランクラス
※1:2025年2月8日現在の実質料金(「実質料金」=(「おすすめ順で一番上に表示されたホテルの最低料金」ー「JTBにおける同日・同条件のホテル料金」)÷ 2)
※2:実質料金(「実質料金」=「新幹線日帰りパックの最低料金」÷ 2)
※3:株主優待割引券を1枚4,000円と見なしたときの実質料金(「実質料金」=「株主等優待割引適用後の料金」+4,000円)
※4:週末パスを1日あたり4,440円とみなしたときの実質料金(「実質料金」=「新幹線特急券の料金」+4,440円)
チェックポイント
普通車自由席では、週末パス・学生割引乗車券がおすすめです。しかし、お得なチケットの種類は少ないため、割引率は低めです。むしろ普通車指定席を利用する方が安い場合があります。
普通車指定席では、新幹線宿泊パック・新幹線日帰りパック・えきねっと(トクだ値14)の3つが安いです。それぞれのチケットの特徴から、ホテルに泊まるなら「新幹線宿泊パック」、日帰り旅行するなら「新幹線日帰りパック」、片道利用するなら「えきねっと(トクだ値14)」を選ぶといいでしょう。
グリーン車では、新幹線宿泊パック・新幹線日帰りパック・株主優待割引券の3つが安いです。株主優待割引券は、値段の高いグリーン料金も4割引となるので、コストパフォーマンスが非常に高いです。
グラインクラスでは、学生割引乗車券・週末パスがおすすめです。しかし、グランクラス料金を安くする方法はなく、現状では、乗車券分(運賃)しか安くすることができません。このため、割引率は低くなります。
購入前にちょっと待って!格安チケットの注意点
新幹線をお得に利用できる格安チケットですが、利用条件や制限があることも・・・。そこで、購入前に知っておきたい注意点をまとめましたので、購入する前にチェックしてみてください!
「新幹線宿泊パック」の注意点
- 予約変更・キャンセル規定を確認
→プランごとに異なるため、事前に確認が必要 - 繁忙期は混雑!早めの予約がおすすめ
→ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などは予約が埋まりやすい - 指定席の空き状況に注意
→利用可能な新幹線が限られることがある
「新幹線日帰りパック」の注意点
- 予約変更・キャンセル規定を確認
→プランごとに異なるため、事前に確認が必要 - 指定席の空き状況に注意
→利用可能な新幹線が限られることがある - 特典付きプランは利用条件を確認
→ランチクーポンの使用可能時間など、事前に確認するとスムーズ
「えきねっと(トクだ値)」の注意点
- 「トクだ値」は座席数限定!早めの予約が必要
→ 特に「トクだ値14」はすぐに売り切れることが多い - 「えきねっと」会員登録が必要
→ 会員登録は無料だが、初回登録の手間がかかる - ICカードを登録しないと、改札で紙のきっぷを受け取る必要あり
→ 事前にICカード登録をしておけば、チケットレスで利用可能 - 予約後のキャンセルは払い戻し手数料がかかる
→ 予約した条件によって、所定の手数料が発生
「株主優待割引券」の注意点
- 有効期限がある
→ 優待券には期限があり、期限切れは使用不可(例:JR東日本は6月末) - 金券ショップやネットで買う場合は注意
→ 出所不明のものや偽物には注意(信頼できるショップで購入すること) - 払い戻し不可
→ 金券ショップでは払い戻しができない場合もあるので注意 - グラインクラスの特急料金は割引対象外
→ グランクラスでは、乗車券分(運賃)のみ割引
「週末パス」の注意点
- 「週末パス」は利用開始前日までの事前購入が必須!
→ 当日購入はできないため、忘れずに事前に買っておくこと! - ICカード(Suica・PASMO)とは併用不可!
→ 週末パスは紙のきっぷとして発行されるため、交通系ICカードと併用はできない。 - 利用できるのはJR東日本エリアの一部のみ
→ 東海道新幹線など他のJRエリアには乗車できない - 新幹線や特急には別途料金が必要
→ 乗り放題なのは「普通列車(快速含む)」のみ
「学生割引乗車券」の注意点
- 短距離(100km以下)の移動には適用されない
→ 郡山~福島、福島~仙台などは対象外 - 特急券・グリーン券は割引対象外
→ 学割が適用されるのは乗車券部分のみ - 事前に学割証の発行が必要
→ 学生証だけでは学割乗車券は購入できない - 自動券売機やネット予約は不可
→ みどりの窓口や旅行代理店で購入が必要
「新幹線eチケット」の注意点
- 「えきねっと」会員登録が必要
→ 会員登録は無料だが、初回登録の手間がかかる - ICカードを登録しないと、紙のきっぷを発券する必要あり
→ 事前にICカード登録をしておけば、チケットレスで利用可能 - 予約後のキャンセルは払い戻し手数料がかかる
→ 予約した条件によって、所定の手数料が発生
よくある質問(Q&A)
やまびこ・なすの号の所要時間は?
東京駅→仙台駅では、やまびこ号で最速1時間46分です。
併結運転するE8系の登場により、やまびこ号の最高時速は300 km/hとなりました。
早割で買うならどれがおすすめ?
えきねっと(トクだ値14)がおすすめ!
14日前までの予約で、料金が30%割引になるため、早くから予定が決まっている場合におすすめ。もしくは、新幹線宿泊パックでクーポンを利用する方法もあります。
前日・当日に買うなら何がおすすめ?
前日なら新幹線宿泊パック、当日なら新幹線eチケットがおすすめ!
新幹線宿泊パックは、前日の23時49分まで購入することができます。急な予定ができたときでも、割引価格で安く利用できます。
新幹線eチケットは、新幹線の発車4分前まで購入することができます。また列車変更もできるので、急な予定変更や、スケジュールが未定の方におすすめです。
子供料金の設定はありますか?
学生割引乗車券を除くチケットで、子供料金の設定があります。
お子様連れの家族旅行でも、ほとんどのチケットが利用できます。幼児(未就学児)の料金は、座席利用の有無、同伴人数などの条件によって変わります。
指定席の予約は何号車がおすすめ?
6車A列の東京寄り座席がおすすめ!
各駅の階段・エスカレータは駅中央よりに設置されてることが多く、プラットホームを歩く距離が短く済みます。またA列は、3列シートの窓側のため、隣のB座席に人が座る確率は、2人掛けと比べて低いです。さらにA列には必ずコンセントが付いており、電源の心配もいりません。加えて東京寄りの座席なら、多目的室が近くに設置されています。
予約日によって料金が異なるのはなぜ?
新幹線の指定席特急料金は、利用するシーズンによって変動するためです。
シーズンは最繁忙期・繁忙期・通常期・閑散期の4つに分類されます。指定席を利用する場合、最繁忙期は通常期の指定席料金から400円増し、繁忙期は200円増し、閑散期は200円引きとなります。シーズン別の期間はJR東日本公式サイトで確認することができます。
やまびこ・なすの号で往復割引は使える?
やまびこ・なすの号のみを利用する場合は使えません。
往復割引は片道の営業キロが601キロメートルル以上のときに利用できます。やまびこ号の最長区間(東京駅から盛岡駅まで)の営業キロは535.3キロなので、やまびこ・なすの号のみ利用する場合は、使用できません。ただし、列車を乗り継いで601キロメートル以上を利用する場合は、割引の対象となります。
年末年始・GW・お盆に使える格安チケットは?
新幹線宿泊パック・えきねっと(トクだ値)・株主優待割引券・週末パス・学生割引乗車券・新幹線eチケットが利用できます。
新幹線日帰りパックは除外日となり、利用できません。